2011年 08月 25日

その人は都市に住む妖精のようだった
過ぎる人 動き出す人の 間で
いつだって真ん中で そっと、どっと、歌った
その人は都市にしか生きられないのだった
つぶやく人 吐き出す人の その言葉を
肌からとりいれてはひっそりと呼吸し たまにくしゃみした
その人の歌う歌を ずっと聴いていたかった
はじまりがあっておわりのある それぞれのうたが
わたしの生きるこの都市を
その色のまんまぼんやりさせてくっきりさせた
わたしは上手に歌えなかった
ぴいちくぱあちくやるだけだった
その人の歌う歌に だから 2番からハモろうとした
信号の光はにじんでゆく
それでも青とわかった 歩き出す
傘は傘と少しぶつかって
跳ねた水滴は 傘と傘を移動した
大股で歩いて帰るよ今夜は 上は向かないよ今夜は
それにねたいした意味はなにもない
気分が全てきぶんがすべてよ

















