2012年 04月 27日

エレベーター越しにいくつかの
歌と拍手を見送って
ようやく着いた最上階
低い星たち散らばった
今夜わたしはこの空から
都会の海へ身投げする
都会の海のさざ波は
黒々しながらきらめいた
こわい気持ちはひとつもない
もぐったところの揺れない地点
どれくらいで飲み込まれ
どれくらいで見えなくなる
こわい気持ちはひとつもない
泳いで巡る揺れない地点
今夜わたしはこの空から
都会の海へ身投げする
誰も彼もが夢をみた
海の底もういちど呼吸をする
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2012年 04月 27日
![]() エレベーター越しにいくつかの 歌と拍手を見送って ようやく着いた最上階 低い星たち散らばった 今夜わたしはこの空から 都会の海へ身投げする 都会の海のさざ波は 黒々しながらきらめいた こわい気持ちはひとつもない もぐったところの揺れない地点 どれくらいで飲み込まれ どれくらいで見えなくなる こわい気持ちはひとつもない 泳いで巡る揺れない地点 今夜わたしはこの空から 都会の海へ身投げする 誰も彼もが夢をみた 海の底もういちど呼吸をする
2011年 08月 25日
![]() その人は都市に住む妖精のようだった 過ぎる人 動き出す人の 間で いつだって真ん中で そっと、どっと、歌った その人は都市にしか生きられないのだった つぶやく人 吐き出す人の その言葉を 肌からとりいれてはひっそりと呼吸し たまにくしゃみした その人の歌う歌を ずっと聴いていたかった はじまりがあっておわりのある それぞれのうたが わたしの生きるこの都市を その色のまんまぼんやりさせてくっきりさせた わたしは上手に歌えなかった ぴいちくぱあちくやるだけだった その人の歌う歌に だから 2番からハモろうとした 信号の光はにじんでゆく それでも青とわかった 歩き出す 傘は傘と少しぶつかって 跳ねた水滴は 傘と傘を移動した 大股で歩いて帰るよ今夜は 上は向かないよ今夜は それにねたいした意味はなにもない 気分が全てきぶんがすべてよ
2010年 08月 27日
![]() おばあさんねこの軋んだ鳴き声が遠くから聞こえる夜 真っ黒マントがゆっくりと空を横切っていった 生暖かい風が木々を不穏に揺らして その下でいくつかの生命が蠢いているようだった たまらず声をあげようとしてみても 喉は乾いた音出すばかり だから土に落ちたフラフープを 腰まであげて回してみたのだ 何十何百何千回と と と と そのずっと後に朝が来て わたしはフラフープごと光に溶けてゆくことを望んだ やってきた朝は不完全で すべてを起こす前に先へ先へと急いでいる 溶かしてお願いそして流して そうして その速度で西へゆくのなら シベリアあたりでもう一度固めて 声は喉で音を得て 空気に混ざろうとしていた そうそれがしたい わたしもそれがいい そうずっと願っている ゼラチンシンドローム
2010年 06月 29日
![]() 電車が急ブレーキをかけたので バッグの中でなにかが なにかが ゴトリとした けれど確かだ それは地球の重さだった 抱え込んであたためた わからないそれを曖昧に慈しんだ そうしてわたしはバッグを開けて 中を覗いた
2010年 05月 18日
![]() 女は世界を纏うため スカーフに花鳥風月を閉じ込めた 男は波間の白い光に目を細め 繰り返すパターンのネクタイで首を絞めた 自由は絶えず揺れ動き 捕まえることは叶わない夢のように思えた しかし憧れ腕を伸ばした人々の目は最初から そのものなど追っていなかったようです 辿り着きたいと願うその地点は 近づいたり遠のいたりしながら それでも確かに 包まれ開かれ美しいそのなかに 静止しているように 在った
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